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チームの夢と現実を経験した、運命の旅。ボールを操るモンスターたちの「物語」 〜 ZIPTRIP#5 MONSTER BALLAZ in LOS ANGELES 〜 (前編)

みなさんは「フリースタイルフットボール」をご存じだろうか?

1つのボールを自在に操り、リフティングやドリブルなどのスキルを技術的・創造的に発展させ “魅せるパフォーマンス” として昇華させた、今注目のストリートカルチャーだ。

そんなフリースタイルフットボール業界に、結成わずか4ヶ月で世界最大規模のダンスコンテスト「WORLD OF DANCE」の日本予選で準優勝を果たし、ジャンルの垣根を超えて世界大会への切符を手にした話題のチームがいる。メンバーは、Kazane、Ibuki、Yo、Kengo、Leon、Kousuke、Shohei、M。フリースタイルフットボールとバスケットボール、そしてフィルマー(映像作家)で構成された彼らこそ、ZIPTRIP第五弾の旅人たち、MONSTER BALLAZ / モンスターボーラーズ(以下、MBZ)だ。

挑戦する若者たちの翼になりたい

私たちZIPAIRは、既成概念にとらわれることなく新しい基準を作る「NEW BASIC AIRLINE」を目指す中で、もがきながらも好きなことで輝いている若者たちの姿に共鳴し、彼らの翼になり、次世代のスタンダードを共に創っていきたいと考え「ZIPTRIP~ジブンの翼を探す旅~」を始動。プロジェクトの第五弾として、MBZのメンバーと共にロサンゼルス(以下、LA)へと旅をしてきた。

今回はMBZのリーダー的存在の二人、KazaneさんとIbukiさんに、チームとして参加したZIPTRIPで感じたことや、変わったことについてお話を聞いた。

今回の旅は、僕たち「MBZの物語」そのもの。

ー ZIPTRIP第五弾は、初めての「チームでの旅」になりました。まずはフリースタイルフットボール業界で今話題のチーム、MBZについて聞かせてください。

Ibuki : Kazaneと僕は古い仲で、Kazaneが小学生の時に結成した Air Technician というチームで出会いました。Air Technicianができたころは、フリースタイルフットボール業界に小学生のプレイヤーはほとんどいなかったのですが、Kazaneは小学生ながら、本気でフリースタイルフットボールをやっている同世代を集めてチームをつくったんです。

ー なんと、小学生で!!

Ibuki : そうなんです。そこから、中学・高校と成長していく過程で、メンバーの入れ替わりもあり、最終的なメンバーが揃ったのが20歳くらいの時でした。その頃にはメンバーはそれぞれプレイヤーとして結果を出していたのですが、チームでの活動に関しては、うまくまとまらない状態が続いたんです。でもKazaneと僕はチームとしての活動を捨てきれずにいた中で、25歳くらいの時にメンバー全員が「今ならチームに向き合える」というタイミングがきて、そこで改めて結成されたのがMBZです。

ー MBZは、チームとしてどのような目標を掲げたのですか?

Kazane : それはMBZの名前にも由来しています。俺が結成した Air Technician というチーム名が、海外では全然伝わらなかったんです。「エアコンの修理業者?」って、いじられたりして(笑)。そこで、海外でも伝わりやすくてパンチのある「モンスターたちがボールを操る、モンスターボーラーズ」という名前をつけました。つまりMBZは、国内以上に海外に通用するチームにしよう、という目標のもと結成しました。

ー ZIPTRIPはまさに、MBZのために用意された旅とも言えますね。ZIPTRIPとの出会いも、運命的なんですよね?

Ibuki : そうなんです。僕は元々、ZIPTRIP第三弾のSHOSEIと友人なんです。SHOSEIがZIPTRIPで韓国にいるときに、僕も大会で韓国にいたので、せっかくなら会おう!ということになって待ち合わせ場所に行ったら・・・チームZIPAIRの皆さんがいました(笑)。実は同じタイミングでKazaneも、ZIPTRIP第二弾のKO-YAくんからZIPTRIPの話を聞いていたんです。ZIPTRIPは、完全に僕たちMBZの物語ですね(笑)。

ー その後、正式にZIPTRIPのオファーが届くのですか?

Kazane : 実はZIPTRIPは最初、俺とIbukiの二人で出ませんか?というご提案をいただいたんです。でもすぐに「チームで行きたい。行かせてください!」とわがままを言わせてもらいました(笑)。せっかくいただいたこのチャンスは、チームでいくべきだって。

LAには、チームで行くべき「特別な理由」があった。

ー ZIPTRIPが決まった後、チームではどういう話し合いをされましたか?

Kazane : 最初はみんな状況を理解できない感じでした。「え?そんなことあるの?」って。海外での活動を目標に結成されたMBZに、突然ZIPTRIPという形で、海外へ行くチャンスがきたわけですからね。

Ibuki : MBZはスキルやキャリアに関しては申し分ないメンバーが揃っていますが、チームとしてのステージ経験はほとんどない。MBZとして海外に行ったこともない。そんなチームにとってZIPTRIPはまさに夢のようなお話で、それはもう「気合い入れてくぞ!」って(笑)。

ー 行き先をLAに決めた理由を教えてください。

Ibuki : チームとして、今いくべき特別な理由があったからです。

Kazane : 8月12・13日にLAで行われるダンスの世界大会に出場するので、チームの未来にとって大切な場所、決戦の地であるLAを選びました。大会の前に自分たちがどこまでできるのか?それを感じておきたかった。

ー LAでの世界大会の前哨戦としてのZIPTRIPだったのですね。ではここからは、実際にLAでパフォーマンスをして感じたことや、ZIPTRIPを経験した後のチームの変化などについて聞かせてください。

Kazane & Ibuki : はい。

【「後編 」 へと続く 】